> 2006/02/02 (木) 05:32:10 ◆ ▼ ◇ [qwerty]> > 夕暮れ時になると、生い茂った木に遠い日があたって濃い影が出来る。
> > 細い細い山道は、その赤と黒とに包まれて何やら心細い位に美しかった。
> > そのなかを、小僧は飛ぶように駈けてゆく。
> > 弾んだ息が早い秋の寒さに呼応するように白く濁っている。
> > 足に結んだ真新しいわらじが足に馴染まずに煩わしかった。
> > 風に散った紅葉の葉を踏む音も、今日ばかりは何やらせかされているようで耳障りだった。
> > そうして走っている間にも、日は山の向こうにどんどんと沈んで行く。
> > 約束の刻限まではもうあとほんの少ししかなかった。
> > 日が沈むまでに行かねばならない。どうしても日が沈むまでに。
> > 小僧はその頬を真っ赤に染めながら走り続けた。
> > そして走りながらずっと悔やんだ。
> > なぜもっと早く出なかったのだろうかと。
> > なぜ言い付けを守らなかったのだろうと。
> > これで許してくんなせ(;´Д`)始めの数行だけ
> 鬼婆と小僧と三枚の御札の話を想像した
以前ここで話した「墓地に花を備えるのは死者に対する弔いじゃなくて
死者を墓に縛り付けておく為の呪符的な物だった」って言う感じの
民族系ホラーとして執筆中だよ(;´Д`)
参考:2006/02/02(木)05時18分18秒