【ベルリン16日時事】独誌フォークス最新号(18日発売)は、中国の外交官がドイツの 軍事機密情報の入手を企てたことを、ドイツ連邦憲法擁護庁(日本の公安調査庁に相当)が 突き止めたと報じた。ドイツ政府はこの外交官を国外追放処分にしたい意向だが、 同庁がボンにある中国の外交施設を盗聴して事実を把握したこともあり、独当局者は 両国関係の悪化を懸念しているという。 同誌によれば、この外交官は中国の情報機関員で、ドイツの軍需企業の元社員(60)から、 新型の弾薬に関する情報を入手しようとした。同庁は元社員が今月1日に情報に関する文書を 渡す場面を監視し、1週間後に逮捕した。 一方、シュピーゲル誌最新号によると、ロシアのハンブルク領事館員がドイツの 元軍事情報当局者から武器と通信に関する機密情報を約1万ユーロで買おうとした。 独ロ関係の悪化を避けるため、この領事館員は直ちに本国に召還されたという。