> 2006/03/03 (金) 11:23:11 ◆ ▼ ◇ [qwerty]> > 面白い話をしてくれ
> あのな、うちの田舎は九州の山の中なんだ
> で農業をやってるから土地がいっぱいあるんだ
> 当然畑とか田圃もあるんだけど家の敷地もだだっ広くてな
> 敷地内にかなり深い竹やぶがあるんだよ
> でな漏れが小学校に上がるか上がらないかの時に親と一緒にいったんだ
> たしかひいばあちゃんの葬式か何かだったと思う
> で子供の頃の漏れはすぐに飽きちゃって一人で庭先をうろうろしてたんだ
> 使って無い馬小屋を探検したり飼ってたでかい犬を遠巻きに眺めたりしてたんだけど
> やっぱり飽きちゃってその内に竹薮の方に近付いていったんだよ
> その竹薮は手入れがされて無いから昼間でも薄ら暗いんだ
> もちろん光は入ってくるんだけど子供だからちょっと恐いなと思ったよ
> で入ってみると外からじゃ分り辛いんだけど中は結構な下り坂になっててな
> 崖って程じゃないんだけど
> 漏れはその竹薮の中で笹?とか振り回してチャンバラごっこをしてたんだ
> で良い笹っていうかもっと振りやすい笹を探しているうちに少しづつ奥に入っていったんだよ
> でしばらくうろうろしててふと目をやると奥の方にぼろっちい小屋を発見したんだ
> その小屋は納屋っていうか物置きみたいな建物でな
> 建ててから何年も手入れがされて無い感じのぼろさだったよ
> 漏れは最初農具とか入れてあるのかと思ったんだ
> で何となく恐かったんだけど近付いてみたんだ
> 近くまで寄った漏れは中を覗こうと思ってぐるりと小屋を回ってみたんだけど窓が無くてな
> 三面は壁、唯一の入り口と思しき扉にはかなりがっちりとした鎖とかぎがかかってた
> 南京錠のでかいやつだったと思う
> 漏れは開かないかなと思って扉の引き戸をがちゃがちゃやってたんだけど
> やっぱり開かなかった
> ただ何分ぼろい小屋だったから隙間が少し開いてな
> 中を覗いてみたんだよ
> もちろんライトなんか持って無かったから差し込んだ日の明りで見るだけだったよ
> だから良く見えなかったんだけどなんとも言えない匂いがしたのは覚えてる
> 何て言うか湿った感じの臭いって言うかカビと埃の堆積した臭いって言うか
> そんな感じの臭いだったよ
> で臭いなとか思いながらも目だけでキョロキョロ中を見てたんだ
> で最初は暗かったからよく見えなかったんだ
> ただ床はすぐ終わっててその先が一段高くなってて
> 畳?見たいなのが敷いてあるのが分かった
> で段々目が馴れて来て奥の方を眺めてたら端っこの方で何か動いたんだよ
> はっきり見えたわけじゃ無いんだけど気配っていうか音がしたんだ
> 漏れはもうすっかりビビってすぐに逃げ出したよ
> ただ逃げる直前にチラっと見えたのはどうにも人に思えてなら無いんだ
> 目が合ったような気がするが何分古い事だから良く覚えては無いよ
> ひょっとしたらあそこは物置きでねずみか何かが動いたのかもしれないし
> 目が合ったのだって気のせいで光の加減で何かがそう見えたのかもしれないし
> 家の方に泣きながら走って帰った漏れは親父に発見されてな
> 親父は最初話を聞いてたんだけどそんな事があるはずが無いって
> 言って笑ってたよ
> ただその事はあんまり人に言うなって言われた
> 漏れは確かめるのは絶対嫌だったし怒られるのも嫌だったから言わなかったよ
> あれ以来実家に帰るって言われても漏れは帰って無いよ
> だから確認は未だに取れて無い
> 今さら親父に聞くのもなんだかって感じだし
> ただ今までの人生であれ異常に恐かった思いではないよ
体が白けりゃ尾も白いってか
参考:2006/03/03(金)11時22分07秒