三重の刑務所にいた時、だいたい3ヶ月に1回は慰問会が催された。 慰問で幼稚園児の合唱・演劇会があったときのこと。 可愛らしい園児たちの姿を我が子に重ねながら見ていると、私の右となりの32歳くらいの男が 「ハァハァ」と息を荒げだした。チラッと見ると、自分のモノをさすっているではないか。 「おい、何してるんだ!」小声でそう言うと、そいつはこう答えた。 「お前もやれよ。みんなやってる。女の子のお尻やオッパイ、たまんねえよ。ハァハァ」 周囲を見ると何人もがポケットに手を入れたり、股間の上に手を置き、小刻みに動かしているではないか。 踊っているのは4、5歳の園児である。受刑者の多くは、いたいけな幼女をセックスの対象としか 見ていないのである。 犯罪者を隔離し、強制的に働かせるだけの今の刑務所では、彼らを本当に更生させることはできないのだ。