2006/04/27 (木) 02:04:16 ◆ ▼ ◇ [qwerty]「あ、あれ見て、涼宮さんよ」
「よく学校来れるわね」
「人殺しのくせにな」
「みくるちゃん自殺だったって本当?」
「ああ、そうらしいよ」
「職員会議の議題がそうだったって、放送部の田村が言ってた」
「まぁあの娘もトロ臭かったからイジメられるのも仕方なかったんだろうけど」「それになんか虚言癖もあったしね、ファンタジーな」
「ファンタジーな(笑)」
「有名だったのよ、あの人の虚言癖」
「仲良くなると始まるのよね、あの話」
「それで友達いなかったわけだから
ある意味じゃ仲間が見付かったって感じだったんじゃないかな」
「でもなぁ」
「まぁ、キの字が集った所で仲間も何も無いけどね・・・・」
「今度教育委員会の査察が入るってさ」
「まぁ部そのものはまだあるわけだしね」
「口実作りだろな廃部のための」
「なんつったっけ?あの部」
「SOS団!ゲラゲラ」
「お前知ってて俺に話し振っただろ?」
「スマン、恥ずかしくていえねーわ、その名前」
「SOS!SOS!セックスオナニーセックス団」
「やめろって聴こえっぞ」
「はあ?いいだろ別に、人殺しには反省が必要」
「なんつったっけ?アイツあの男の奴」
「キョンとかいう奴だろ?アイツもいねーし」
「他のヤツ等は何か軒並み学校来なくなったしな、あの部」
「そりゃそうだろ、マトモな神経してたら普通来ねえっつの」
「つーかアイツ等もコレだったんだろ?」
「あー、ファンタジーな」
「ファンタジー系」
「ファンタジーだったんだろ?」
「でもなきゃ普通あんな痛々しい部入らないって」
「あー」
――とその時
机に座って黙っていた涼宮ハルヒが立ち上がり彼等の方に歩いてきた
「ちょっと、アンタ達、言いたい事があるなら私の前でハッキリ言えば?」
「お?何だよ、ファンタジー」
「ギャハハハ、ファンタジーやめろって」
「ファンタジー」
「だから止めろって、腹いてえ」
ハルヒは黙って彼等を見つめていたが
それを見返す彼等の視線は明らかにハルヒを蔑んでいた
「別に言いたい事なんてねーよ?何なの?」
「今言ってたじゃない!みくるちゃんがどうとか」
「はぁ?言ってねえよ?何言ってんのコイツ」
「さぁ?」
「コレなんじゃねえ?」
男子生徒の一人が頭の上でくるくると輪を描くようにしてみせると
周囲から笑い声がこぼれた
「ちょっと、人を馬鹿にするのも大概にしなさいよ」
怒りに震えた声で言い返すハルヒだったが
その発言そのものが無視される
「さて、俺もファンタジーしてくるか」
「何処行くの?」
「便所」
「あはははは、便所ファンタジーか」
――ちょっと
という声が聴こえた刹那
ハルヒの蹴りが男子生徒の膝に当たる
「いてえなコラ、なにしや」
男子生徒の蹴り
「がんだよ!」
体の軸が不恰好に揺らぐハルヒ
「あーションベンもれそう」
「ここにすれば?」
そういった女子生徒の目は
ハルヒを見据えていた