2006/05/18 (木) 09:44:19        [qwerty]
やがてパーザンは考え込んだ挙句、村一番の知識を持つ千兵衛博士の研究室を訪ねた

「わたしにもうすぐ『死』がやってくるのだ」パーザンは小さいが、凛とし
た声でいった。「そのことを、あなたに伝えたくてここまでやってきた」

博士はパジャマの裾から出ている脛をぼりぼりかき、それから曲がったナイ
トキャップを真っ直ぐにした。そして、こんな夜中に冗談をいいにきたのか
とパーザンの顔を覗きこんだ。

「しかし、どうしてもわからないことがある」パーザンは憂鬱そうな声でい
った。

「『死』とはなんだろう。それがどういうことをさしているのかわからない
のだ」