> 2006/06/24 (土) 18:00:14 ◆ ▼ ◇ [qwerty]> 木の上で困った顔をしている松来を見つけた。
> どうやら下りることができないようだ。
> その困った表情があまりに俺の心を刺激するので、俺は好青年を装い声をかけてみた。
> 「松来さんそんなところで何やってるんですか?」
> 松来は俺の声にピクッと身体を震わせこちらを向いた。
> 「あの・・・木に・・・登ったら・・・下りられなくなっちゃって・・・。」
> 松来は恥ずかしそうに、しかし助けが来たと安堵した様子を見せながらかわいらしい声で答えた。
> 「何やってんですかーもう。僕が下で受け止めますから飛び降りてくださいよ。」
> 今の松来の様子から、藁にでもすがりたい気持ちだということは察する。他の、例えば梯子などを持ってきて欲しいなどの要求を思いつくことも無く、俺が何者かなど考えもせず
> に俺の言葉に従うはずだ。さあ、俺の胸へ飛び込んで来いよ、松来。
> しかし松来はさらに困った顔をしながら風の音にかき消されそうな声で答えた。
> 「でも・・・怖いし・・・」
> とっとと飛び降りろよ雌豚。俺は若干イラついたが、その様子を松来に悟られないように
> 「大丈夫ですって、ちゃんと受け止めますから。その高さから飛び下りるのは怖いで
> しょう。でも飛び降りればそこで怖い思いは終わります。下りずにその場所にいたら
> ずっと怖くて不安な思いをし続けるでしょう。さあ、僕を信じて飛び込んできてくださ
> い。しっかりと受け止めますから。」
> 松来は困った顔をしたまま固まった。おそらく己の中で決断をしている最中なんだろう。
> そのまま木の上で生活し続けるわけにもいかない。いつかは下りないといけなんだ。
> とっとと飛び込んでこいよ雌豚、と思いながら両者しばらく沈黙した。
> と、松来がなにやらもぞもぞし始めた。下半身がうねうねしている。
> ひょっとして尿意をもよおしてきたのか?これは面白い。
> 松来のダイビングショウor放尿ショウの2択だ。俺は高まるテンションを抑えつつ再度松来へと促した。
> 「松来さん、大丈夫ですから、僕がしっかりと受け止めますから。」
> もぞもぞしている下半身のことへはあえて触れずに、
> 本当に心配しているような声のトーンで語りかけながら松来を見つめた。
> すると松来は哀感を帯びた声で
> 「絶対受け止めてくださいよ!本当にお願いします!!」
> と蚊の泣きそうな、声にならない声で叫んだ。
> 「大丈夫です。約束します。さあ、来てください。」
> 松来がいよいよ飛び下りてくる段になった。
> 俺は湧き上がってくる狂喜と狂気をなるべく抑えて、冷静な表情をしようと努めたが
> どこまで抑えられたのか自信が無い。
> だが松来がそんな俺を見て躊躇する素振りを見せなかったのでおそらく最大限、抑えられていたのだろう。
> 松来は目を閉じると
> 「行きますよー。3.2.」
> 勝手にカウントダウンを始めた。俺は笑いを堪えた。
> 「1.」
> 0のタイミングで松来が勢いよく飛び出した。
> 高いところから飛び下りるのにわざわざ勢いをつける奴があるか馬鹿、と思いながら
> 俺は3歩後ろへ下がって松来の軌跡を眺めていた。当然、はなっから助ける気などない。
> しかし目をつむって飛び下りた松来には俺の動きなどわかるわけも無く、
> 俺が助けてくれると信じていることだろう。
> そして松来は落ちた。膝から落ちた。
> 「ギャーーーーーーーー」
> 松来の悲鳴のなんと心地よいことか。
> あらぬ方向へと膝が曲がり、腕は肩から外れ、殺しきれなかった勢いで顔面を強打し、
> 堪えていたであろう小便を垂れ流し、四肢の骨を露出させながらも
> 気を失うことなくうめいている松来を眺めながら俺は大笑いした。
> なんて楽しい松来。俺はお前を愛してる。
> しかし、もし俺が助けるためにその場にいたとしたら松来の全体重が乗ったダブルニーを食らっているところだ。
> ふざけんなよ雌豚。
> 俺はこみ上げてくる怒りに素直に、率直に応えようと、
> うつ伏せでうめいている松来をひっくり返しその表情を見てみた。
> 元々低い鼻は平坦になり、割れた額からは血が流れ、一面真っ赤なお花畑だ。綺麗だよ、松来。
> その前衛芸術のような面に俺は怒りを忘れ、ただ笑い転げた。
> 「大丈夫?」
> どこからどう見ても大丈夫に見えない松来に声をかけるもののこの状態で返事ができるわけもない。
> 今回はちょっとやりすぎたか。松来の自律的なリアクションを観察することができなかった。
> 俺は大笑いしたもののやや消化不良な思いでその場を後にした,
象の鼻の力は異常
参考:2006/06/24(土)17時58分49秒