> タイマー設定でメールを出して > 「このメールを君が読んでいる頃には」ってのをやりたい 私はもうこの世にはいないでしょう。とくに死んでいるでしょう。 妻は十日ばかり前から市ヶ谷の叔母の所へ行きました。 叔母が病気で手が足りないというから私が勧めてやったのです。 私は妻の留守の間に、この長いものの大部分を書きました。 時々妻が帰って来ると、私はすぐそれを隠しました。 私は私の過去を善悪ともに他の参考に供するつもりです。 しかし妻だけはたった一人の例外だと承知して下さい。 私は妻には何にも知らせたくないのです。 妻が己れの過去に対してもつ記憶を、 なるべく純白に保存しておいてやりたいのが私の唯一の希望なのですから、 私が死んだ後でも、妻が生きている以上は、 あなた限りに打ち明けられた私の秘密として、すべてを腹の中にしまっておいて下さい。 参考:2006/06/29(木)17時29分48秒