>  2006/08/07 (月) 13:32:29        [qwerty]
> かつて世界を取ったそのグローブは 
> 数十年の時を隔ててもなお輝きは失ってはいない。 
> おもむろにトーントーンと足を使い始めるガッツ。 
> その華麗な動きに思わず後ずさる亀田父。 
> 「待てや、親父の前にワシが相手や」 
> その場にいた全員が目を疑った。 
> 「・・・・興毅!!」 
> 「!!」 
> 気づいた時にはガッツの目の前に興毅のストレートが迫っていた。 
> 誰もがガッツが無残に打ちのめされる姿を予感し目を瞑った。 
> だが地面に倒れていたのはガッツではなく興毅だった。 
> 「これがクロスカウンターだ、興毅君」 

「え、演出や」
地面に臥した興毅は不敵な笑みを浮かべながら立ち上がった

往年の世界チャンプはまるで瀕死のネズミを見るような眼で
興毅を見下ろしていた。
哀れだ。例えるなら武装した兵士に飛び出しナイフで挑むチンピラ。
息子の強さを信じていた父の目にも結果は明らかだった。

興毅の足はガタガタと震え、視線も定まらない。
「興毅君、もうやめにしようや」
ガッツの気がゆるんだその一瞬を興毅は見のがさなかった。

参考:2006/08/07(月)13時25分23秒