2006/08/20 (日) 04:36:57        [qwerty]
 ある老婆が、一人の修行僧を世話して二十年がすぎた。
 あるとき少女が修行僧に抱きついて誘惑した。
「さあ、私をどうなさいます?」
 僧はまったく動揺せずにいった。
「枯れた木が冬の岩に立つように、私の心はまったく熱くならない」
 この言葉を少女から聞いた老婆は、激怒していった。
「自分は、こんな俗物を二十年も世話していたのか!」
 そして僧を追い出し、庵も汚らわしいといって焼いてしまった。