【北京=野口東秀】2008年8月の北京五輪に向けて、中国政府は「マ ナー向上」キャンペーンを 本格化させた。国営新華社通信などによると、党中央精神文明建設指導委員 会はキャンペーンを 指示する通知の中で、「礼儀の国のイメージが損なわれている」と現状に危 機感を示し、「旅行先で 大声で騒ぐ」「たんを吐く」などの「非文明行動」の撲滅を目指している。 「中国公民旅遊文明素質行動」と題された通知は、礼儀を知らず、秩序や 法を守らず、環境保護を 守らない非文明的な一部の(中国人)観光客が海外から批判されている、と 指摘。そのうえで、「良好 な国際イメージを確立することが急務だ」としている。 撲滅の対象となっているのは、▽レストランなど公共の場で大声で騒ぐ▽たんを吐く▽どこでもごみ を捨てる▽電車、バスで降りる人を押しのけて乗り込む▽ 列に並ばない-な ど。テーマパークや公園 で子供に小便をさせるなどの行動も批判されている。キャンペーンは、観 光、公安、商務、建設、鉄道、 交通など関係部門が、今月から3年間継続実施する。