私の姉は全くの文系だが、型にはまることなく生きることにかけては天下 一品で、中学のとき、机とイスでじめじめした校舎裏の通路に勝手に家を 造り、そこにこもってマンガを描いたり、コンロで火を起こしてカップラ ーメンを食べたり、お茶を飲んだりして放課後をひとりまったりと過ごし ていた。その家にアクセスするには崖みたいなところを這って通らなくて はならず、さらに入り口には恐ろしいインドの神様みたいな姉自作の絵が かけてあり「神様にパンツを見せないとここを通れない」という内容のこ とが書いてあった。やれやれ。しかし今でもその神様とそこに至るまでの 危険な道の大変さとそこで飲むお茶のおいしい味が、すばらしきものとし て目に体に焼きついている