それから2週間ほどして、知り合いのロシア国営イタルタス通信社の記者に 声をかけられた。 「佐藤さんの仕事熱心さと愛国心はわれわれも評価しています。しかし、ロ ビー活動は事実に基づいて行なわなくてはなりません。当該海域に日本漁船 が入っているのは間違いありません。人工衛星による写真もあります。佐藤 さんが高いレベルの政治家や官僚に対して虚偽の情報に基づく働きかけをし ているので、迷惑を被っている人がたくさんいます。情報を精査してくださ い」 明らかな「警告」だったので、筆者は外務本省ロシア課に連絡し、「ロシ ア側は衛星写真ももっている。4島周辺に日本漁船が入域していないかもう 一度確認して欲しい」と伝えた。ロシア課からの返事は「日本漁船は一隻も 入域していない。ロシア側の偽情報だ」という話だった。そこで筆者はロビ ー活動を続けた。その結果、ロシアの秘密警察に殴られるという得難き体験 をした。以下次号(起訴休職外務事務官)