> 「いけないわ、毎日、お昼から、酔っていらっしゃる」 > バアの向いの、小さい煙草屋の十七、八の娘でした。 > ヨシちゃんと言い、色の白い、八重歯のある子でした。 > 自分が、煙草を買いに行くたびに、笑って忠告するのでした。 > 「なぜ、いけないんだ。どうして悪いんだ。 > あるだけの酒をのんで、人の子よ、憎悪を消せ消せ消せ、ってね、むかしペルシャのね、 > まあよそう、悲しみ疲れたるハートに希望を持ち来すは、ただ微醺をもたらす玉杯なれ、ってね。 > わかるかい」 > 「わからない」 > 「この野郎。キスしてやるぞ」 > 「してよ」 > ちっとも悪びれず下唇を突き出すのです。 > 「馬鹿野郎。貞操観念、……」 > しかし、ヨシちゃんの表情には、あきらかに誰にも汚されていない処女のにおいがしていました。 大学時代ほとんど純文学を読んでない漏れだが院に入った今なにから手を付ければいいのか 参考:2005/05/09(月)00時23分22秒