どだい、この世の中に、「孤高」ということは、無いのである。孤独ということは、 あり得るかもしれない。いや、むしろ、「孤低」の人こそ多いように思われる。 私の現在の立場から言うならば、私は、いい友達が欲しくてならぬけれども、誰も私と 遊んでくれないから、勢い、「孤低」にならざるを得ないのだ。と言っても、それも嘘で、 私は私なりに「徒党」の苦しさが予感せられ、むしろ「孤低」を選んだほうが、それだって 決して結構なものではないが、むしろそのほうに住んでいたほうが、気楽だと思われるから、 敢えて親友交歓を行わないだけのことなのである。 田村さん(ノД`、)