鉞は木の柄に着けて、いけにえや罪人などの首を叩き切るための道具です。こ の鉞の両面には、とりわけ威圧感のある大きな顔が作り出されています。なか でも鼻の形は当時の「王」字とよく似ています。まるで裁きの権力を象徴する かのような造型です。山東省青州市蘇埠屯遺跡の大墓から、この鉞とともに人 頭骨24個と、「亜醜」の銘文を持つ青銅器3点が出土しました。この墓には 「亜醜」族で殺生与奪の権限を握っていた首長が葬られたのでしょう。 http://www.tnm.jp/jp/exhibition/special/images/200701yukyu/003etsu.jpg