2007/01/14 (日) 22:21:44        [qwerty]
チンパンジーの特筆すべき習性として「子殺し」がある。オス達が他の集団の赤ん
坊を襲う、オスが同じ集団の赤ん坊を殺す、さらに、メスが同じ集団の赤ん坊を殺
す、など様々なパターンが観察されているが、いずれの場合でも共通するのは、殺
した赤ん坊を食べてしまうことである。子殺しによって、他のオスの血統をつぶ
し、自らの遺伝子をより多く残す繁殖戦略であるという説もあるが、この習性がチ
ンパンジーの社会でどのような役割を果しているのかは良く分かっていない。

さらに、野生のチンパンジーは「子殺し」よりも多く、他のコミュニティーの大人
オスを殺すことが報告されている。集団から離れて一匹でいるところを数匹で狙
う。コミュニティー内のオス、メスの比が出生時は1:1であるのに対し成人では1:
2であるのはこのような理由からと考えられる。同属別種のボノボのオス、メス比が
1:1であるのと比べると特筆されるべきことである。この違いは、社会性、特にメ
スの役割の違いと考えられている。

「かけおち」 チンパンジーは乱婚で優位のオスに交尾の機会が多いが、野生では
下位のチンパンジーが「かけおち」することが観察されている。草陰に隠れていた
気の弱いオスのところにあらあら不思議、いつのまにか一匹の発情中のメスが寄り
添っている。そして、一日、長い時は一週間以上も群れの中心から離れて遊動範囲
の周縁へと「かけおち」する。時には、オスに手荒に叩かれたりしながらしぶしぶ
「かけおち」するペアもいる。ニホンザルのDNA解析から、ボスよりも下位のオスの
子孫の方が多かったという研究結果があることから、チンパンジーも同じようなこ
とが予想されるが、まだ報告はされていない。
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チンパンマジやべぇな(;´Д`)