ジジはその後、あたしの家にも、あたしが使える、ミニチュアのラボを手配してくれた。 「一年に一度ぐらいの方が、成長振りが、良く分かる。どんな物が創れるようになったか、楽しみじゃのう。」って。 あたしは、ジジの手をとると、急かしてラボへと案内した。 それは、毎年続いた…お祭り。 それがちょうど、こんな風の吹くころだった…。 あたしが家の前で待っていると、強い風に煽られた、黄色い砂の舞う向こうに、小さな、ジジの姿が、微かに見えてくるの。 今でも…こんな風にして待っていると…、鈴の大好きだったジジが、現れてくれそうな…気がするの。 もう二度と、再び来る事の無い、あたしの大好きなお祖父さん。