けれど最後の放送となった7月2日の後、ハルヒを愛して止まない自分が 確かにいることが分かった。自分でも予想してなかったほどに、心の底から込み上げてきた 大きな感情。それは、傷つけないようにと胸の奥に押し込めていたハルヒへの想い。 厚い壁を築くようにして守ってきた気持ちだった。 これまでは、周りのいろんな状況からそれを守るため ある時はまるで興味の無いかのように無機的に、またある時はあえて 無愛想に振舞った。しかし最後の最後、俺の心に存在した壁は崩れ去り すべてが一気に溢れだした。 ―そして、思った。 AKIBAのどんな店にもやってきて声を嗄らし全身全霊で応援してきたファン。 うす暗い自分の部屋にいても聞こえてきた「HARUHI」の声援――。 本当にみんながいたからこそ、ここまで盛り上がったんだ、と…。