> 2007/01/31 (水) 11:53:42 ◆ ▼ ◇ [qwerty]> > 欠陥というか嘘の部分を自分で把握してりゃいいんだよ(;´Д`)森博嗣みたいに
> > そしたらブログで「ああ解ってて書いてるんですけどね。ビジネスですから」みたいに言える
> 資料の知識をそのまま作中で薀蓄というか会話に使っちゃう西谷史が煽られているね
井伏さんの以下が資料そのまんまらしいな(;´Д`)実は
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/42359_15871.html
「ここは、どう書いたらいいものかな。」
井伏さんはときどき筆をやすめて、ひとりごとのように呟く。
「どんなところですか?」
私は井伏さんに少しでも早く書かせたいので、そんな出しゃばった質問をする。
「うん、噴火の所なんだがね。君は、噴火でどんな場合が一ばんこわいかね。」
「石が降ってくるというじゃありませんか。石の雨に当ったらかなわねえ。」
「そうかね。」
井伏さんは、浮かぬ顔をしてそう答え、即座に何やらくしゃくしゃと書き、私の方によこす。
「島山鳴動して猛火は炎々と右の火穴より噴き出(い)だし火石を天空に
吹きあげ、息をだにつく隙間もなく火石は島中へ降りそそぎ申し候。
大石の雨も降りしきるなり。大なる石は虚空(こくう)より
唸(うな)りの風音をたて隕石(いんせき)のごとく速かに落下し
来(きた)り直ちに男女を打ちひしぎ候。小なるものは天空たかく
舞いあがり、大虚を二三日とびさまよひ候。」
私はそれを一字一字清書しながら、天才を実感して戦慄(せんりつ)した。
私のこれまでの生涯に於て、日本の作家に天才を実感させられたのは、
あとにも先にも、たったこの一度だけであった。
参考:2007/01/31(水)11時50分59秒