2007/02/27 (火) 22:34:03        [qwerty]
フルヘッヘンド問題

『蘭学事始』の中で語られている『解体新書』翻訳時のエピソードのひとつに、
鼻の所に『フルヘッヘンド』という語があったが意味がわからず、しばらく考えて
『堆い(うずたかい)』のことだと判明した」というものがある。
有名な話であり、歴史の教科書にしばしば取り上げられている。

しかし、『解体新書』の原書『ターヘル・アナトミア』の「鼻」の部分には、
フルヘッヘンドの単語はない。このことにより、『蘭学事始』の真実性を
疑う声もある。

だが「胸」の章に、乳の形状の説明としてフルヘッヘンドの単語がある。

この問題については、いくつかの可能性が考えられる。

   1. 説明をわかりやすくするための、杉田玄白による創作。
   2. 『解体新書』には『ターヘル・アナトミア』以外にも数冊の蘭書が
  参考資料として使われていたので、どれかにフルヘッヘンドの単語があった。
   3. 乳との記憶違い。
   4. 「乳」の形状について真剣に議論したというのが恥ずかしいので、
  あえて「乳」を「鼻」と置き換えた。

騙された(;´Д`)