「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」など、宮崎駿の作品は韓国ファンから大いに愛されて いる。一方で高畑は、相変らず軍国主義者のレッテルを貼られている。 皮肉としか言いようがない。実際には、宮崎の方が軍国主義的性向がもっと深いのだ。宮崎 は美しい映像の中に共産主義・軍国主義のメッセージを込めているという指摘を受けてきた。 むしろ高畑は、作品に軍国主義臭がすることを嫌悪する。「火垂るの墓」で庵野秀明(新世紀 エヴァンゲリオン演出)が描いた戦艦を影で処理してしまうということをしたほどだ。