●夢見る頃は過ぎても 

市民：繰り返しになりますけど、作品としては好きですよ、「あ～る」。ギャグ漫画として一定以上の出来は
確実にあるでしょう。でも、その反面、かなり薄ら寒いものを感じますよね。 
青木：俺も好きです。後半
はかなり厳しいけど。 
市民：後半ですよね。みんな就職したのに。 
青木：そうそう。 
市：部室を離れられないでしょう、あれが薄ら寒い。 トサカ先輩とか、あの分かりやすくゆうきまさみの脳内
彼女のさんごまでも（笑）就職してもしょっちゅう部室に顔を出してしまう。あれは哀しいですよね。 
青木：まあ、みんな大人になっちゃうと作品が続かないってのもあるんでしょうが。本当はRが卒業するあた
りで終わりにしたかったんじゃないかな。でも雑誌側の都合か何かで終わらせられなくて、R以外のキャラは入
れ替えていって続ける形にしたかったんだけど、新キャラがあまり魅力的にならなくて、元キャラの人気に頼ら
ざるを得ない状況になっていったんじゃないかと。 
市：そうなんですけど、あれは明らかにゆうき自身が離れられなかったんでしょう。 
自分でも気付いていたから、あの長さで終らせたし、「パトレイバー」や「じゃじゃ馬ぐるーみんUP」は、誰も
ゆうきまさみにそんなものは期待していないのに成長物語なんでしょうが…