2007/04/28 (土) 01:11:18        [qwerty]
「そういやお前、大学の方はどうなんだ?また変な団作ってんじゃないだろうな」 

相槌を打つ程度に聞いてみるが、返答の内容はだいたい見当が付く。 

「作ってないわよ。あたしはSOS団の団長なの。新しい団を作るつもりも入るつもりもないわ」 

恐らく、ハルヒの高校生活はとても楽しいものだったのだろう。 
そのひとつがSOS団の存在、ひとつというより大きなウエイトを占めているのは間違いない。 

はじめて会話したときの、あのどこか不満気で釣り上がった表情だったハルヒはもうどこにもいない。 
あいつはおそらく、高校生になって劇的に日常が面白くなるとは考えてなかったはずだ。 
期待はするけど、どこかで晴れない気持ちが芽生えてたはずだ。 

でも。 

それが、この3年間だったもんな。 

個性的な仲間たち。数々の不思議な体験、胸が躍る冒険。 
地味な事件のひとつひとつさえ、とても面白かったんだろ、なぁ、ハルヒ。 

なんで分かるかって? 
何度でも言うさ。 

俺も楽しかったからだ。 

「なーににやついてんのよ!また変なこと考えてるんじゃないでしょうねっ!」 

「また」って、俺がいつお前の思う変なことを考えたんだよ。 
だいたいお前が思う変なことってのは、一般人にとってどれだけ驚異的な発想なんだろうね。 

・・・とは思うものの、1年の時の冬に雪山で変な空間に閉じ込められたときに、 
「風呂を覗くな!」みたいな主旨の事を言っていたっけな。 
こういうところでは意外に乙女ちっくというか、古泉に言わせれば常識的な考えを持っているんだよな。 

バレンタインデーでもそうだっけか。義理義理義理義理言っておいて毎年ちゃんとくれて、 
年々チョコの内容がグレードアップしていったのはなんだったんだろうな。 

最後の年のバレンタインデーなんて大きさも凄ければ、 
団長様直々にお書きなされたカードみたいのまで入ってたっけな。 
まぁ古泉のも同じ大きさでカードが入ってたみたいだが、何て書かれてたは知らん。 

ただ、俺に宛てたカードに書いてあった言葉は今でも覚えてるぜ。 
1年の時に貰ったのは、チョコにバレンタインデーとぶっきらぼうに書いてあっただけだったが、 

あのカードに書かれた文字を俺は生涯忘れることはないんじゃなかろうか。 

なんて書かれてたか?それはだな、 


禁則事項。ずーっとな。