2007/04/28 (土) 01:11:46 ◆ ▼ ◇ [qwerty]ちなみに俺はそのカードを今でも大切に財布に入れてる。
クレジットカードやどこぞの会員証よりも優先順位が上な、一番目立つところに。
「ふん、まぁいいわ。でも、あんたよく覚えてたわねぇ。ちょうど電話しようかなーって思ってたんだけどさ。
団長様は授業真っ盛りの学校に団員を集合させる気だったのかよ。
「ちがうわよ。集合場所はここじゃなくていつもの喫茶店。」
喫茶店か、あそこには色々とお世話になったもんだな。
おそらく俺は、この部室に来なかったら図書館か喫茶店に向かっていただろう。
その先でも結局こいつに会ってたことになるんだな。
巡りあわせ、か。
ハルヒに出会ってから、俺はこの言葉をつぶやく機会が減った。
理由はお分かりのとおり、「自分の思いを実現する力が涼宮ハルヒにはある」というバカげた話を、
一般人とはかけ離れた奴から耳にしてしまったからな。
俺の中で、ほぼ必ず「巡りあわせ」はこの言葉に置き換えられた。
ただ、今の状況はハルヒがそう願ったから、というわけではないような気がする。
それとは別に・・・、なんだろうな。言葉にはしづらい内容だ。
「とにかく、せっかくの記念日なんだからねっ!みんなで集まりましょうよ!」
ハルヒの目がまた輝きだした。ホント、楽しそうなときののこいつはいい顔するねぇ。
SOS団専用スマイル。俺は勝手にこう名づけてるんだが、その名のとおり一般生徒には
なかなかお目にかかれない特上のハルヒスマイルだぜ。
「そんじゃ、喫茶店行くか。みんな集まってのSOS団だからな。」
別に深い意味があって言ったわけでもなく、そんなすぐに急いで行こうという意図があったわけでもないが、
「えっ・・・ちょ、ちょっと待ちなさいって!えっと・・あの、その・・・ふ、風情のない奴ねあんたもっ!」
と、全力で部室から出ることをわざとらしく拒否しやがった。なにがしたいんだ、こいつは。
「とにかく・・・たまにはいいでしょ、あたしとあんた二人で懐かしむのも・・・。あんたは団員その1なんだし・・・」
ハルヒが顔を赤らめている様子を想像した諸君、残念。
いきなり後ろ向いて細い声になるんだから顔までは見れなかった。
どんな顔してたんだろうな。