2007/04/28 (土) 01:13:36 ◆ ▼ ◇ [qwerty]「まーた!なーにニヤニヤしてんのよ!・・・べ、別に深い意味があるわけじゃないんだからっ!」
ん、またニヤニヤしてたのか?俺は。
別に意識あっての行動ではないんだがな、どうもクセになってるらしい。
外の景色が春らしく、穏やかな陽気で静けさの中にあるように、
文芸部室もまた静かになっていた。この空間には俺とハルヒしかいない。
それにしちゃやけに静かだな。
「さっ!キョン!おとなしく財布を渡しなさいっ!ついでにあんたの財布の中身も拝見させてもらうわよぉ♪」
ハルヒは強引に俺のパーカーのポケットに入っている財布に向かって腕を伸ばしてきた。
全く、ほんとにむっちゃくちゃな奴だなこいつは・・・
ん?俺の財布の中身・・・
これはまずい。
俺が理性を最大限に働かせて、財布の略奪を必死に阻止しようとしたときにはすでに、
ハルヒの手を伸ばした先にあった。
「ふぅーん、さぁーてさてっ!雑用キョン君の財布にはなーにが入ってるのかしらっ!」
俺は一瞬目を覆いたい気分になったが、もうどうしようもないのでハルヒを見つめた。
そもそも略奪を阻止したとして、アレだけを財布から抜くのなんて無理だろう。
これはしてやられた。
「・・・ちょっ、あんた・・・これ・・・///」
ハルヒの顔が紅潮していくのが分かった。もうホント、これ以上ないくらいに分かりやすかった。
「あ・・・あたしは別に、それ、本気のつもりじゃ・・・っと、その、冗談よ!2ヶ月はやいエイプリルフールなのっ!
あ、あんたもそれ見て冗談にしちゃきついなとか・・・い、いってたじゃないの!
もう1年以上経つのに・・・それを・・・財布に入れてるって・・・」
どうしよう、ほんとにこれ。
団長様直々のお言葉だったので入れておきましたとか?
どう考えても言い逃れにしかならない。
俺は・・・