2007/04/28 (土) 01:14:15 ◆ ▼ ◇ [qwerty]俺が3日間意識を失っていたときに、寝ずに俺を看病してくれていたハルヒ。
世界が改変され、北高から姿を消したハルヒを全力で探し始めた俺。
バレンタインデーで年々グレードアップするチョコを俺にくれたハルヒ。
どこかでポニーテール姿のハルヒを望んでいる俺。
雨の日の帰り道、結果的に相合傘を望んだハルヒ。
・・・鍵をそろえよ、か。
俺はこの状況とは無関係な、そんな言葉を思い浮かべていた。
あの時、俺は自分で意識したわけでもないのに、気が付いたら仲間を集めていたっけ。
気が付いたら。
もしかしたら、そんなはずはないとは思うが、
俺は全ての騒動や日常の中で、平行してもうひとつの鍵をそろえていたのだろうか。
涼宮ハルヒ、という鍵を。
「なぁ、ハルヒ」
「なによ」
口を開くまで時間がかかった俺の、やっとひねり出した言葉に、ハルヒは間髪入れずに返してきた。
この辺はこいつらしいな、とつくづく思う。
色々な言葉が思い浮かんできたが、なぜか俺は突拍子もないものを選び取ってしまった。
「俺、思うんだけどさ。曜日によって感じるイメージはそれぞれ異なるような気がするんだよ」
ハルヒが「はぁ?」という反応をしている。
まぁ、そりゃそうだろ。この場面でこんな言葉を投げかける奴は宇宙探しても俺ぐらいだろう。
「色でいうと月曜は黄色。火曜は赤で水曜が青で木曜は緑、金曜は茶色、日曜は白、だな」
ハルヒは変な顔を少しゆるませて、「ってことは、月曜が0で日曜が6になるわよね。」と返答する。
懐かしい会話が、立場を入れ替えて喋る形になったが、
俺はこの部分をあえて自分で言った。
「俺は月曜が1って感じがするけどな」
ハルヒはきょとんとした顔で、
「そりゃあんたが日曜になにもしてなくて、学校が始まる月曜が週の始まりのように感じたからでしょ」と答えた。
この場違いな問答で、俺は何かが分かったような気がした。
もちろん、そこまで深い意味を持って投げかけた質問なわけでもない。