2007/04/28 (土) 01:17:51        [qwerty]
ハルヒを家まで送り届け、特上の笑顔を堪能したあと、俺は自宅へと向かった。 
今ほど幸せな気分であったことは、人生においておそらくなかっただろう。 

家に帰る道の途中、長門のマンションの横を通りがかった。 
長門、卒業してからなにしてたんだろうな、と気にはなったが、 
なにせ今は頭の中がハルヒでいっぱいなので、深く追求するのはやめた。 

すると、マンションの入り口に誰かが立っているのが見えた。 
遠目には誰だかほとんどわからなかったが、マンションの光で周囲が照らされている位置まで来て、 
そこにいる人物が他でもない長門であると分かった。 

「お前、なんでまた外に出てるんだ?誰かを待っていたのか?」 
「私が待っていたのはあなた」 

意外な言葉が返ってきた。 
なんだ、せっかくいい気分だというのに、また情報思念統合体だか何だかの騒動に巻き込まれるのか? 

「これ」 
長門はそう言ってひとつの封筒を俺に渡した。 

「家に帰ったらあけてみて」 

そう言って長門は、自室へと帰っていった。 

 _________________________________ 
| 
| 感化できない重要な問題が発生した。 
| あなたは明日の午後1時13分に、隣町の駅前から南南西徒歩10分の 
| 距離にある建物の裏口から中に入って、 
| その建物の1階にあるコインロッカーを開けなければならない。  
|  
| 涼宮ハルヒを必ず連れて行くこと。ただし、涼宮ハルヒに詳細を伝えてはいけない 
| 
|_________________________________ 

・・・・・・・・・ 

・・・マジかよ、長門。今度は何が起こるんだ? 
今までもいろいろなことに巻き込まれてきたが、少なくともこの1年間は平穏だった。 

久しぶりにゴタゴタ巻き込まれることになりそうだぜ。 
ただ、なんだろう。 

このワクワクする気持ちは。 

ともかく、長門がそういうなら従うしかない。 
それにしてもハルヒを連れて行かなければいけないって、珍しいケースだな。 

部屋に戻り電気を消して布団に入った俺は、色々と忙しかった一日を振り返りながら、 
枕の下にかつてハルヒとツーショットで撮った写真をおいて、眠りについた。 

翌朝。 

まずはハルヒを呼び出さないといけない。詳細は隠さないといけないそうだから、そうだな・・・ 
名目上は・・・特別定例会議、か。 

「もしもし、どしたのキョン?え、今日会いたいって・・・?え、うん・・・別にいいけど・・・わかった、12時半に駅前ね。」 

これから何が起こるかはまったく予測がつかない。 

ただ、ハルヒと一緒ならなんとかなりそうな気がする。