2007/04/28 (土) 01:18:30 ◆ ▼ ◇ [qwerty]時間は現在ちょうど1時。あまりのんびりしているヒマはない。
南南西の方角、詳しい指定はされていないのでまっすぐ、とにかく直進すればいいのだろう。
長門、これからなにが起こるのかはわからないが、
できれば頭を使わなくて済むようにしてくれよ。
レポート仕上げの疲れで頭の方はあまり調子がよくないからな。
ハルヒから特に要求されたわけではないが、
俺たちはお互い手をぎゅっと握り締めながら、指定地点へ向かって歩いた。
1時13分。
おそらく、ここだろう。駅から歩いてきた方角にある建物で、
裏口がこちらを向いてるのはこの大きな教会のような外観の白い建物だけだ。
中に入ってみる。綺麗な内装だな、どこか神秘的な感じさえする。
これはなんの建物なんだろうか。
なぜか、ハルヒは中に入ってからやたらとそわそわしている。
「ちょ・・・ここって・・・ね、ねぇ、キョン、わ、わたしたちにはまだ早いってば・・・///」
ハルヒは突然顔を赤らめた。
ここはどこなんだ?
「バ、バカ・・・。こんなところに連れてくるんだったら、さ、最初からそういいなさいよぉ・・・」
ハルヒはやたらと恥ずかしそうにしているが、とりあえず一刻の猶予もない。
俺はハルヒの手を引いて、コインロッカーがあるというところへ向かって駆け出した。
長門から渡された封筒には同封物として、ここのコインロッカーに対応していると思われる鍵が入っていた。
コインロッカーを発見した俺は、封筒から鍵を取りだし、番号を照らし合わせる。
69番か・・・えーっと、69、69はっと・・・
あった。
コインロッカーというにはあまりに大きなサイズのロッカー。
大きな駅に置いてある、人間1人がなんとか入れるくらいの大きさのロッカー。
って、まさかここから人かそれに順ずる何かが出てくるってことはないよな。
というか、勘弁してくれ、そういうのは。
俺はおそるおそる、ロッカーの鍵を開け、扉を引いた。