2007/04/28 (土) 18:34:21        [qwerty]
一般的にボクシングには蹴り技がないが
素手の「ベアナックル・ルール」から
現代の「クインズベリー・ルール」への
移行期に取り入れられるのを考慮された事があった

1935年の実験的な導入に協力したのは
ジム・コルベットというアイルランド人のヘビー級ボクサー…後の王者だった
相手はなんとグラップラー刃牙にも登場した
ベアナックル、クインズベリー両方のヘビー級王者経験があり
未だに尚、パンド・フォー・パウンドで最強と言われる
世界最初のボクシング世界王者ジョン・L・サリバン

簡潔にルールを説明するとナックルパートによる打撃以外は一切禁止だが
「フェイント」での寸止めの蹴りは行って良いと明文化された
一応蹴りの先は上半身全面に限られ
これが今のアメリカプロカラテやアメリカンキックボクシング…等の
日本で言う「マーシャルアーツ・ルール」の原型になったとする説もある

驚いたことにジム・コルベットは試合早々から
次々とコンタクトしない上段、中段、蹴りを繰り出した
前蹴りを使いサリバンとの距離をとる作戦を考えていたようだが
それが裏目になり、ジムの前蹴りが何度もサリバンのボディに当たってしまい
試合結果はジムの反則負けになってしまった

観客は大いに盛り上がりこれを「サンフランシスコ・クインズベリ・ルール」と呼んだ
ジムはこの試合のためにカポエラを習っていた
カポエラは奴隷が踊ってるように見せ掛けて作った格闘技だとか
手錠をはめられていたとしても、いざというとき抵抗するためのもの
だとか言われてるが、どちらにしろカポエラは組手では
実際にコンタクトしないで、組手でもし当てたら「当てる奴は下手」
と言われるためサンフランシスコ・クインズベリ・ルールには丁度良いものだったようだ