主人公のカパックは、インカ建国のためアンデス山脈を駈けめぐる。同朋の インカ族は他の部族から指でつつかれ、雨の中で濡れ、敵になめられと苦し められていたのだ。部族間の戦いは苛烈なものとなり、激しく攻められ、ま た背後からも容赦なく攻められ、遂にカパックは敵の矢に貫かれてしまう。 だが奇跡的に少し血が出ただけで済んだ。風呂に入る暇もなく身体は臭い、 心も休まらないカパックであったが、目的の地・クスコですさんだ心も開か れることになる。こうしてインカ帝国は成立し、カパックは誰もがひれ伏す 王となり、民衆に好かれる人気を獲得したのであった。