2007/08/07 (火) 21:48:36 ◆ ▼ ◇ [qwerty]昭和49年、川崎市幸区の市営住宅八階に住むタクシー運転手、河辺鉄夫(仮名 24歳)と
妻のウェイトレス、陽子(仮名 21歳)は、子供が居ないこともあったので血統証つきの
ポメラニアンの子犬を14万円で購入し、チビと名付けてかわいがっていた。
しかし鳴き声などを巡って、向かいの港湾作業員、山崎金次(仮名 42歳)と
妻のホステス、雅子(仮名 35歳)とは口論が絶えなかった。
11月6日深夜、雅子が勤めから帰ってきたところが、チビが吠え立てた。雅子が「うるさい!」と怒鳴ると
河辺が腹を立てて部屋から出てきた。これに金次も加わって口論となる。
しかも悪いことに、口論でみなが目を離したすきに、チビが山崎宅に入り込んでしまったのである。
河辺は犬を取り返そうと山崎を廊下に引きずり出した。これで喧嘩は激化し、興奮した雅子はチビをつかみ揚げるや
25㍍下の中庭に放り投げてしまった。犬は即死したのは言うまでもない。
結局警官も加わっての話し合いで、山崎夫妻は河辺夫妻に
十七万払うことで示談成立。しかし河辺の哀しみ怒りは収まらない。
翌7日午前4時、河辺鉄夫は包丁を、妻の陽子はモップの柄を携え、
「きちんと反省させるため」、山崎宅に乗り込んだ。対する山崎金次も包丁を持って応戦、
しばらくにらみ合いと押し問答が続いたが、隙を見た鉄夫は金次から包丁を奪い、
やにわに雅子に襲いかかるや腹、顔など数カ所を刺した。
「チビの仇をとったぞ!」血塗れで倒れる雅子に河辺鉄夫はそう叫んだという。
山崎雅子は出血多量でまもなく死亡した。