昔々、ある少年が、妖精の女王に願い事をしました。 妖精の女王は条件を出しました。 「あなたがこれから三日間、狐の尻尾のことを少しも考えずに いられたら、なんでも願いをかなえてあげましょう」 少年は喜び、それから毎日…どうなったと思います?。 「狐の尻尾のことは考えないぞ、あ、しまった。狐の尻尾は頭 に思い浮かべちゃいけないんだ。あ、しまった。狐の尻尾のこ とは…」とうとう、頭から狐の尻尾のことを追い出せなくなっ てしまったのです。 そんなこと、今まで考えたことさえなかったのに…。