2005/06/06 (月) 00:07:42 ◆ ▼ ◇ [qwerty] 休日博士は眠たい眼をこすりながらも、培養ポッドの中にいるちいさな希望の成長具合を
眺めた。きっと彼こそが我々を平和な休日へと導いてくれるのだ。そう考えると寝食を忘れ
研究に没頭してしまう。定期的に迫る月曜に抗う為にも、彼は研究を続けた。そしてようやく
日曜が誕生し、ポッドを開けると彼は喜びいさんで外へと飛び出そうとした。しかしまだ土曜
だ。日曜が外に出るには速すぎる。渋々ながらも小さく頷く生まれたての日曜。愛しい我が子
にさらなる進化を与えようと、休日博士はポッドのスイッチを入れた。
プシュウと自動ドアの開く音がする。秘密の研究所に誰が来たのか。しかしこの研究を止
めるわけにはいかないのだ。こつりこつりと音をたてて歩み来るマントの男・・・なんという
ことだ。彼は月曜だった。
「やあ博士、研究ははかどっているようだね。」余裕の笑みを浮かべながら月曜は話す。
休日博士はにやけたその顔を睨んだ。「何しに来た。我々の希望を失わせはしないぞ!」
徹夜続きの身体にむち打ち我が子を守ろうとする博士。しかし月曜は言う。
「ははは。頼もしいことだ。毎週のように私に破壊されるために日曜をつくるのか。土曜の
ようにふらりふらりとしていればいいものを、中途半端に希望などへとすがる。しかし博士、
休日とはなんだね?骨を休めてのんびりと暮らすことではないのかね?では君のやっている事は?」
「私は、私はお前達平日サイドから休日サイドの世界をまもるために!」博士は言う。しかし
「ふん、こざかしいことだ。しかし博士のやっていることは休日を愚かにも削っていることでは
ないのかね?そこまで私たちを倒したい?であれば手助けをしてやらなくもないがね」
何をいっているのだ?博士はたじろぐ。平日サイドのなかでも屈強の力を持つ月曜がうらぎると
でもいうのだろうか。まさか、そんな
「はは、信用ならないか。しかしね、私たちを受け容れたまえよ。そうすれば休日サイドを
犯すこともないだろう。永遠に、ね」
永遠に、という言葉にゆらいだ。徹夜続きの頭に悪魔がささやく。だが・・・
「わかった、君の助けを借りたい。」
「良い選択だ。君に力を貸そう。・・・そうだな、その名前も力を貸すにはふさわしくない。
休日博士、休出博士に名前を変えよう。いいかね?」
「・・・わかった。」
頭を垂れた休日博士は、誘惑と自ら歩んできた道で身を滅ぼしてしまった。そして
平日サイドとなった休日博士は休出博士として・・・
生みの親に毒を盛られるとはな!
月 | |
クルシイ…日へ曜> 休 スマン・・・ |。 毒 ゚|
_曜ヽ 7 ノ出_ \__/田
 ̄  ̄ 回回回回回