かつて、世界を変えたアニメがあった。 十年が経ち、あのころの記憶も掠れ、他人事のように消費されていったものがあった。 『はやり廃りが娯楽の常。 昨日まで面白かったものが、明日にはなんだか微妙なものになっている。 楽しかったけどやりすぎて飽きてしまった。よく考えれば、こんなの時代遅れだよね――― こんな感じで、娯楽には鮮度がある。 いつまでも頂点に有り続ける娯楽はない。 娯楽自体は何一つ変わらずとも、消費する方の気持ちが変わっていく。 娯楽はその在り方を一途に守り続けるのに、変化を続ける生き物には、その誠実さを評価できない』 いつか、そうやって“確か”だった思い出も薄れていく。 あのころの熱狂も、焦燥も、愛憎も、ただのまやかしだったのではないかと言い聞かせるように納得して老けていく。 だが。 そんな不誠実な心を打ち砕くように、不死鳥は灰になってなお蘇った。