http://www.asahi.com/paper/column20070917.html 天声人語 2007年09月17日(月曜日)付 米国勤務から戻って間もないころ、エレベーターの中で舌打ちされたことがある。乗っ て行き先のボタンを押し、そのまま立っていた。すると、若い背広姿が「チェッ」と言い ながら、脇から腕をぐいと伸ばして扉を閉じるボタンを押した。 米国では、ボタンを押さずに扉が閉まるのを待つ。それに慣れていたのだが、ここは日 本でした。人が降りたときも、誰かがすぐさま「閉」を押す。「時間の無駄」と言わんば かり。待っても2、3秒だろうに、どうもせっかちである,