以前は製造日が表示されていたため、消費者の中には、製造日に一定の期間を加えたものが 賞味期限だと考えている人が多く、製造者が回収した製品に新しい賞味期限を付けて再販売 することに批判が集まることがある。しかし、元々、賞味期限は製造者が保証する期限を、 製品の統計的なバラツキと十分な余裕を考慮して判断しているもので、回収した製品の状態 を検査して賞味期限を付け直すことは直ちに食品衛生上の問題を生じるものではないともい いうる(もっとも、当然のことながら法的な問題、道義的な問題については別途検討を要す る)。 表示された期限を過ぎた食品の販売について、厚生労働省は次のように述べている。「まず 消費期限については、この期限を過ぎた食品については飲食に供することを避けるべき性格 のものであり、これを販売することは厳に慎むべきものである。また、賞味期限については、 期限を過ぎたからといって直ちに食品衛生上問題が生じるものではないが、期限内に消費さ れるよう販売することが望まれる」。