思い出したのは東京に居たころに出会ったキグマだ。 このハチを教えてくれたご学友(笑)とはなんとなく相性が悪いと言うか馬が合わない人だったが、なぜかこの時だけは2人で昼飯を食べに行った。 彼は並木からいきなり黄色いクマンバチを手で捕まえて見せた。 こんな大きなハチを手の中に入れるなんて、こいつは超人かキチガイかと呆れていると「キグマは針を持ってないから見つけたら捕まえても大丈夫」と言って僕に手渡ししてくれた。 このときは彼が男らしく輝いて見えた。 指で摘まんでみると黄色で尻の先がオレンジのまるまるした可愛いハチだった。 すぐに放してやったが手の中で飛ぶ感触が気持ちよかった。 それから東京に行くたびにそのハチを探しているんだけど3回しか目撃できないし捕獲は毎度失敗している。 東京でしか出来ないハチの手掴み。 またいつの日か出会えたらいいなぁ。