亀田興毅、復帰戦は判定負け ボクシング 日本フライ級王座に挑んだ亀田興毅(21=協栄)は、王者吉田健司(30=笹崎)に0―3の判定で完敗した。 大粒の涙をこぼしながら亀田は振り返った。「自分の持てる力は全部出した」 世界王者にあこがれ、プロデビューから4年。日本人選手との初対戦は失敗に終わった。 有利の予想の中、2回に王者の右で腰を落とすと、攻め続けるはずの作戦に迷いが生じた。 「出るのか、距離を取ってボクシングをするのか…」 中途半端なまま大差の判定で敗れ「自分の持ち味を王者に殺された」と悔しさをにじませた。 06年8月に疑惑の判定で世界王座を獲得し、世間から批判され引退を考えた。 「家族や応援してくれる人たちの思いと一緒に戦っているから、心は簡単に折れない」 周囲の気持ちを支えに「世界王座2階級制覇前哨戦」として臨んだ日本王座初挑戦。 テレビで観戦していた父親に敗戦を報告してから、進退の決断を下す。