おお、セリスよ……。 やっと目が覚めたか。 私……。どれくらい眠っていたの? ちょうど1年じゃよ。 もう助からんかと思っておった。 1年間も……。 シドが私を介抱してくれたのね? ああ、でもわしももう疲れた。 小さい無人島じゃよ。 世界が引き裂かれた後、気づいたらこの島に倒れておった。 引き裂かれた……。 夢じゃなかったのね。 みんなは?…ロックは? わからん。島以外の事は何も…。 世界はこの島を残して全て沈没してしまったかもしれん。 あの日から世界は一歩一歩破滅に近づいている……。 草木や動物はどんどん死に追いやられ 生き残った島の人も次々と希望を失い北の岬の崖から身投げしよった。 皆はもう……。 生きていないかも……。 セリスよ。気を落とすな。 お前はわしにとって世界で一人の家族じゃ。 ここで一緒に静かに暮らそう。 ええ……。そうね…シド……。 いえ、おじいちゃん。そう呼んでいい? おじい!? へへ、てれるのォ。 突然孫娘ができたみたいで……。