米国人は斬られても撃たれても容易にくたばらないダイハードなタフガイ が大好きだ。それは米国映画のヒーローたちを見ればよく分かる。危機に直 面すると米国人はそうしたタフガイのイメージを自分にも投影して自らを鼓 舞するのだろう。もちろん冗談をかますのも忘れない。 反対に日本では危機や挫折に遭遇するとあまりに自罰的、悲観的な論調や 報道が横行し過ぎではないか。改革を唱える人々ですら、「このままでは没 落する」「危機感をバネに」などと言ってますます悲壮感を強めてしまう。 米国は経常収支赤字になっても、純債務国になっても、日本の自動車メーカ ーに席巻されても、ダイハードに経済成長と覇権を維持してきた。その凋落 を語る前に私たち日本人はもっとタフな存在に変貌しようではないか。