> 2008/05/08 (木) 23:40:32 ◆ ▼ ◇ [qwerty]> > でもまぁあの頃は誰も任天堂が圧勝するとは思ってなかったし(;´Д`)
> しかし正直日本のゲーム業界は任天堂のせいでどんどんダメになってる気がする(;´Д`)
ああ(;´Д`)
この欧米、特に欧州が爆発的に伸びて、日本が横這いというのは任天堂ハードに限らず世界的な傾向です。
この傾向が意味するところは、欧米では市場規模が何倍になる事を見込んで赤字を無視して攻めの設備・技術
投資を行えるということであり、国内では限られたパイの奪い合いの中で安定的な利益を確保するために守り
の展開を迫られるということです。この市場傾向の違いが『投資』と『資本』の格差を生み、近年の海外市場
における日本産ソフトのシェア低下を招いた大きな要因の一つとなりました。
2005年頃に、日本同様にゲーム先進国である米国及び英国で成長が止まったタイミングがありました。この
時点での市場規模に対する人口の割合が、日米英でほぼ同じであったため、世界市場は日本の後追いで人口な
りにまでは成長して、ある所から鈍化すると仮説を立てました。日本は1億3千万人の人口を誇り、家庭用ゲー
ム機の盛んな国の中でアメリカに次ぐ2位のポジション。市場の成長が止まった状況という経験と対処のノウ
ハウがあるため、この仮説が正しければ、世界に対する日本の優位性は暫くは確保されるであろうと考えまし
たが、どうやらその楽観論は打ち砕かれたようです。先週も書きましたが、このままでは、後数年で日本市場
の世界に対する相対的なシェアは1割を切ります。この数字はクープマンの目標値で言えば『市場的存在シェア』
相当の危険水準であり、日本の市場影響力は消滅します。
先だって、日経の連載記事で国内大手ソフトハウスのトップのロングインタビューがありました。皆一様に
「海外市場で売らなければならない」ということを語っていました。現在、海外市場で通用しているタイトル
のほとんどは、まだ国産の強かったPS2初期の時代までに確立したブランドタイトルだけであり、断続的に新
作をヒットさせてまともに戦えているのはハードメーカーを除くとカプコンとセガの2社だけです。カプコン
のように、国内作品をローカライズするのではなく、最初から海外で売る事だけを考えて作るか、セガのよう
に現地の開発チームを持つアプローチで行くのか、あるいは他の手段があるのか、その動向を注目し、期待し
たいですね。
参考:2008/05/08(木)23時35分02秒