例えば、救急医療の現場で、瀕死の重傷の患者さん。 家族に「人工呼吸器をつけますか?」と聞けば、とうぜんOKになるでしょう。 でも、数ヶ月たってもまったく回復の見込みがなく、 でも人工呼吸器をはずせば死んでしまう、そんな状況になる方もいます。 家族は「どうにかなりませんか」と聞きますが、 医師は「日本では、これをはずすと”殺人”となります」と答えるしかありません。 家族は、「え!?はずせないのですか?」とビックリします。 医師は苦渋に満ちた顔で「はずすと逮捕されたり、書類送検されます」 と答えるしかありません。 場合によっては脳死判定する事が可能ですが、脳死の場合は、移植を前提にしているため、 さらに判定には超えなくてはいけない条件が多数あります。 ガンの末期も同様です。 多くの方が、救われる見込みのないまま、人工呼吸器につながれています。 一度つないだ人工呼吸器をはずすことはもう出来ません…。 殺人で書類送検されるからです。 医師は断固として、家族の申し出を断るしかありません。