教室に入ると、みんな報告を済ませてしまって漏れが最後だったのか、 ちょうど間が空いていたからなのか分からないけども、担任一人しか いなかった。「おう、安息。どうだった」という担任の問いに対し、 漏れは「○○(公立)受かりましたけど、色々考えてやっぱり ○○(私立)の方に行こうと思います」と答えた。 いじめられていた漏れを何かと世話してくれた担任は、 友達の多い高校に行くという漏れの考えに理解を示してくれるとばかり 思っていた。が、今まで一年間、ずっと優しかった担任はみるみるうちに 血相を変え、もの凄い形相で漏れの襟首をつかむと、そのまま何度も 漏れを黒板にガンガン叩きつけ、こう言い放った。「貴様、舐めるんじゃねえ」