山政会側も勇次に破門状を出す。二人共ヤクザ社会から抹殺されたのだ。日曜礼拝 で、偶然勇次は元ヤクザ志田のスピーチを聞く。志田は讀罪のため十字架を担いで 歩きたいと語る。ところが、志田は余罪の疑いで警察送りとなる。やり直しの道を 模索していた勇次は自分が十字架を担ごうかと考える。故郷の教会に妻子と訪れた 勇次は、牧師の木村に恐れと迷いを打ち明け、渇を入れられる。が、恐れは消えな い。そのうなだれる父の背の入墨を娘ハンナが指でなでる。娘を抱きしめる勇次に 熱い涙と共に固い決意が浮かぶ。極道者の背中を押して十字架行進をスタートさせ たのは幼い娘の指だった。しかし、それは試練の始まりでもあった。島は、生きて いた。島にとって、かってのライバル勇次の十字架行進は、我慢出来ない行為だ。 さらに、最終ゴールであるはるかな韓国の地には、最愛の娘を奪い不幸にした、日 本人の、しかもヤクザなど絶対に許さない盛愛の父が待っている・・・。