しばらくの間、祐一はぐったりして草に寝そべっていた。 寒さに震えて起き上がると、真琴が自分の太腿に残る白い液体を指ですくっているとこ ろだった。興味しんしんの様子で指を鼻先へやったりしている。 「ばか。んなもんんお匂いなんて嗅ぐな」 「だって、不思議なんだもん」 いいから、と祐一は真琴の指先を草地に押しつけてぬぐわせた。