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2009/01/02 (金) 22:02:13        [qwerty]
 『ストライクウィッチーズ』を2008年度の優秀作に挙げると批評家筋には
あざ笑われるでしょうが、それでもあえて入れます。ちなみに日本の文化庁
のような権威ある場でも2008年度の優秀作に選ばれたほどです。結局のとこ
ろ『ストライク』の物語の核心部分は後にそんなにたいしたものではないと
分かるのですが、この番組の優秀さはもっと他の細部にこそあります。チー
ムが主役のANIMEは別段珍しくありませんが、この番組ほど面々の個性が徹
底して明確に描き分けされたANIMEは珍しいと思います。銃とパンティまる
だしの少女チームが一見売りのようですが、『ストライク』は劇中人物の描
写とその歩みにじっくり時間をかけています。とりわけ宮藤芳佳(よしか)
とリネット・ビショップが次第に自信と責任感に目覚めていく様がしっかり
描かれます。他の面々もほとんど全員について過去や半生がきちんと肉づけ
されているので話がとでも自然に進んでいきます。各人の絡みがしっかり深
まっていく過程が時間をかけて描かれるので、劇中のできごと全てに実在感
があります。少女たちが力を合わせていく姿がとにかく自然なのです。ファ
ンサーヴィスに終わらず、映像面もとてもしっかりしていてキャラクター・
デザインも良く、各人が成長していく描写も飛びぬけている秀作です。

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