■「おにいちゃん、どうしても帰りたいの? 教えてあげようか?」 「現実に帰る方法知ってるの?」 「誰でも知ってるよ。ただ目が覚めると忘れちゃうの……こうやって、ここ から飛び降りるの。そして、下に着く迄に目が覚めたら、どうしても逢いた い人の名前を呼ぶの。名前を呼べない人は、きっと目覚めるのが嫌なのね」 「それなら大丈夫。お兄ちゃん、逢いたい女、いっぱいいるから」 「その代わり」 「ん?」 「約束してくれる?……責任とってね!」 「(落下)どわああああああ! ランちゃん!お雪さん!弁天さま!しの ぶ!サクラさん!了子ちゃん!お玉さん!竜ちゃん!露子ちゃん!キンタロ ーの保母さん!花屋のおねえさん!カエデちゃん!イルカのねえちゃ ん!……母さん!………………………………ラーーーーーームーーーーーー ーーーーーーーー!」