弩弓鼠・・・ (どきゅそ) (1) 中国、宋の時代の 弩弓(戦闘用の大型の弓矢)の名手 度 灸雲(字は雷聞) は天高く飛ぶ鳥も、巨大な熊であろうとも、 自分に射殺せぬもの等無い と自負していた。 しかしある年、穀倉にネズミが大量に発生し、退治を頼まれた度 灸雲は、 ”大型の弩弓では大量のすばしこいネズミには役に立たない” という周りの忠告も聞かず、弩弓にこだわった為に、 耳を齧られる大怪我を負ってしまう。 この故事から「弩弓鼠」(弩弓を鼠にむける)「度灸雲」は 「自分勝手な愚か者」転じて「馬鹿者」を意味するようになった。 また、漫画家フジコフジオがこの故事を元にマンガ「ドラえもん」を 描き、 人気を博したことは、あまり知られていない。 民明書房刊 「世界の弓術」より