2000/05/09 (火) 21:39:53 ▼ ◇ [mirai]西鉄高速バス乗っ取り事件
少年、神戸の連続児童殺傷に関心
西日本鉄道の高速バス乗っ取り事件で、銃刀法違反などの疑いで
現行犯逮捕された佐賀市内の少年(17)が、1997年に神戸市
で起きた連続児童殺傷事件に当時から強い関心を示し、心配した両
親が少年を入院させた佐賀県内の病院の医師に相談していたことが
8日、広島県警の西条署捜査本部などの調べでわかった。
今回逮捕された少年は、神戸の事件で逮捕された中学3年だった男
子生徒と同学年。少年は調べの中で、中学時代、周囲に溶け込めなか
ったり高校を中退したりした経緯について供述を始めている。捜査本
部は、神戸事件への関心と今回の事件の動機との関連を調べている。
捜査本部の調べなどによると、今回逮捕された少年は、神戸市須磨区
で連続児童殺傷事件が起きた時は中学生で、同学年の男子生徒が逮捕
されたこの事件に当時から強い関心を示していた。
少年は最近、インターネットの通信販売でナイフなどを購入し、
家で振り回して暴れるなどしたため、3月上旬に両親が佐賀県内の
病院へ入院させた。両親はこの際、少年が神戸事件に関心を持って
いることなどを医師に相談していた。
3日朝に病院から外泊許可を得て家へ帰った少年が同日午後、
バスを乗っ取ったことがわかり、医師は母親とともに、バスが停
車していた広島県東広島市の山陽自動車道小谷サービスエリアに
ヘリコプターで駆けつけ、説得を試みたが、少年は耳を傾けなか
ったという。
捜査本部の調べや同級生の証言によると、少年は成績が良かっ
たが、中学時代は同級生にからかわれるようになって孤立。校舎
の非常階段から飛び降りて重傷を負い、高校へ入学したが、すぐ
に退学した。
少年が学校や社会との関係の中で強いストレスを感じていたとみ
られ、捜査本部は、神戸事件の発生と少年が同級生にからかわれて
いた時期とがほぼ同じだったことを重視。容疑者が同学年だったこ
とや、乗っ取ったバスの乗客3人の首などを包丁で切りつけ死傷さ
せる残忍さに似通ったものがあることなどから、捜査本部は少年の
自宅から押収したパソコンの入力データなどを詳しく調べ、動機の
解明を進めている。